年末年始だけじゃない!軽貨物ドライバーが知っておくべき隠れた繁忙期カレンダー
「忙しいのは年末年始だけ」——実はそれ、半分正解で半分ハズレ。
ECや法人配送、ギフト文化、季節要因、行政スケジュールが重なる“隠れ繁忙期”は年間を通して何度も訪れます。ここを読むだけで、休暇計画・車両整備などのタイミングがグッと戦略的になります。
隠れ繁忙期・年次カレンダー(全国共通の傾向)
※地域/取引先により前後します。括弧内は主因の例。
1月:中旬〜下旬(返品・初売り後のバックフロー)
- 年始セールの返品交換、福袋関連(サイズ交換)
- 法人は稼働再開で定期便が一気に戻る
2月:上旬〜中旬(ギフト&寒波リスク)
- バレンタイン向けギフト(チルド増、時間指定増)
- 凍結などで遅延→翌日以降の“山”ができやすい
3月:上旬〜月末(引越し・新生活・年度末)
- 家具家電・教科書・PC周辺機器
- 法人の年度末納品・請求書配送(駆け込み)
4月:上旬〜中旬(入学・入社直後)
- 通学・通勤用品、IDカード類、備品追加
- 住所間違い・再配達増→時間ロスに注意
5月:上旬&下旬(GW明けの反動)
- 休業明け集中入荷、母の日ギフト(冷蔵小口増)
6月:中旬(父の日・衣替え・梅雨)
- 父の日ギフト、レイン用品・除湿機
- 長雨→積み残し→翌日ピーク化
7月:上旬〜中旬(お中元・夏季セール)
- チルド・冷凍の時間指定が増加
- EC大型セール期が重なることも(箱量増)
8月:中旬(お盆・帰省・台風)
- お盆前後の指定集中、台風で遅延→翌日雪だるま式
9月:中旬〜下旬(新製品・防災・連休)
- 家電・スマホ新機種期(精密小口が増)
- シルバーウィーク前後の前倒し納品
10月:下旬(ハロウィン・衣替え・台風終盤)
- 菓子・装飾・コスプレ、秋冬アパレル一気に増
11月:下旬(ブラックフライデー〜サイバーマンデー)
- 年末ピークの“助走”。大型箱×高頻度
- 倉庫滞留→後ろ倒し波状攻撃に備える
12月:上旬〜下旬(年末フルレンジ)
- お歳暮・クリスマス・大掃除・帰省前需要
- 冷蔵・常温・大型のミックスで積載難度UP
月次で“意外と忙しい週”の見つけ方
- 連休の前週・後週:前倒し納品+休業明け集中で山になりやすい
- 月末2〜3営業日:法人請求書・購買の駆け込み
- 給料日直後(25日前後):EC購入増で2〜3日後に着荷ピーク
- 悪天候の翌日:前日分の積み残しが合流して“二山”化
配送時間帯ごとの実務Tips
- 午前指定が多い日:早出+積み付け優先順位を午前指定→高密度エリア→余りの順
- 18–21時帯が厚い日:日中は“近距離・回転率重視”、夕方前に再配達ウィンドウを作る
- チルド比率が高い日:庫内動線を分け、保冷ボックスは“最後積み・先出し”
稼げる準備(2〜4週間前にやることチェックリスト)
- 車両整備:オイル・タイヤ・ブレーキ・バッテリー(寒暖差期は要注意)
- 備品:保冷資材・台車・雨具・軍手・ヘッドライト・モバイルバッテリー
- ルート再設計:前年実績+当月の祝日配置で“午前指定の塊”を先に取る
地域・案件別 “隠れ繁忙”の例
- オフィス街案件:四半期末(3,6,9,12月)に総務系納品が跳ねる
- 学生街案件:3〜4月(新学期)・9月(後期)に家具家電・書籍が集中
- 観光地案件:大型連休の前後に土産・チルドが偏在
- 高齢化エリア:お中元・お歳暮の“午前指定密度”が高い(在宅率は高いが時間タイト)
当日の現場オペで差がつく小ワザ
- “再配達メモ地図”を作る:同じ建物・不在帯の傾向を地図ピンで見える化
- マンション攻略:オートロック対策(管理人時間帯・置き配ルール)を台帳化
- 箱の並べ方:時間帯→方面→建物順の3層で積むと迷いが激減
失点しないためのリスク管理
- 台風:前日夜のうちに翌日の“優先箱”を手前に寄せておく
- 温度管理:チルドは“庫外滞留時間”を5分以内目安で運用
- 事故・違反:繁忙時ほど“休憩アラーム”を固定(90分〜120分ごと)
まとめ
年末年始はピークのひとつにすぎません。
隠れ繁忙期を先読みできるドライバーほど、売上も安全運行も安定します。
エアフォルクから
「次の繁忙期に合わせて走り方を変えたい」という方は、お気軽にお問い合わせください。