置き配が標準に!軽貨物ドライバーに訪れる3つのビジネスチャンス【エアフォルク解説】
近く国土交通省が宅配便の標準運送約款を改定し、玄関前や宅配ボックスへの「置き配」を標準サービスに明記する方針です。対面受取には追加料金が課される案も浮上しており、再配達削減とドライバー不足解消を目的とした大きな政策転換となります。
置き配が常態化すると、ラストワンマイルを担う軽貨物ドライバーにとっては「稼働効率」「収益モデル」「キャリア形成」の三つの面で追い風となる可能性があります。制度変更のポイントを整理し、エアフォルク視点でチャンスと対策を解説します。
背景:物流 2024 年問題と再配達削減
- 2024 年 4 月からドライバーの時間外労働に上限規制(年 960 時間)が適用され、現場は深刻な人手不足に直面。
- 宅配便の再配達率は依然 8 %台。再配達を減らすだけで年間数万人分の労働力が捻出できると試算されています。
- 政府は再配達率を 2025 年 3 月までに 6%以下へ抑えることを目標に掲げ、置き配の標準化を加速中。
国交省「置き配」標準化で何が変わるか
【受取方法】
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現状:対面受取が原則
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改定後(想定):置き配が標準、対面はオプション
【料金体系】
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現状:一律料金
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改定後(想定):対面受取に100〜200円の追加料金案
【責任範囲】
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現状:手渡しまで
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改定後(想定):配達完了写真などで引渡し完了扱い
【ユーザー手続き】
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現状:不在票→再配達依頼
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改定後(想定):初期設定は置き配、対面希望のみ設定
軽貨物ドライバーに拡がる 3 つのビジネスチャンス
1. 稼働効率・収益性の向上
・不在再訪が激減し、同じ稼働時間で配達可能件数が増加。
・ガソリンや車両コストを抑え、利益率アップ。
2. デジタルプラットフォーム需要の拡大
・配送マッチングアプリ市場は急拡大。
・置き配中心の「短時間・高回転」案件が増え、副業ドライバーも参入しやすくなる。
3. 付加価値サービス・キャリア拡張
・EC 市場拡大で設置・組立・返品回収など高単価案件が続々。
・スマートロックや IoT 宅配ボックス対応など IT スキルを磨けば、配送の枠を超えたキャリア形成が可能。
課題と今後の論点
【盗難・雨濡れリスク】
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対策の方向性:防犯カメラ・スマートロック連携、保険スキーム整備
【対面希望ユーザー対応】
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対策の方向性:追加料金の透明化と十分な告知
【標準約款改定時期】
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対策の方向性:2025年内に方向性提示、2026年度中に改定見込み
【契約形態の整備】
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対策の方向性:インボイス制度・業務委託契約の標準化と教育
まとめ
置き配の標準化は、再配達削減策であると同時に軽貨物ドライバーの働き方改革でもあります。エアフォルクは「デジタル連携」「教育」「多角案件」の三本柱で、ドライバーの収益最大化と物流全体の効率化を支援し、「置き配時代」の先頭を走ることを考えています。今こそ準備を進め、次のチャンスをつかみ取りましょう!