春の全国交通安全運動で気を引き締めましょう
こんにちは!千葉・東京で軽貨物ドライバーを募集しているエアフォルクグループのホームページにお越し頂き、誠にありがとうございます!
恒例の今年最初の全国交通安全運動の時期がやってきました。
新年度のはじめでもあるこの時期は、新入生・新社会人の他、配属先の変更や生活スタイルが変わるなど様々な『新しい』が多くの人にある節目であるため「慣れない⇒不注意・慌てる⇒思わぬ事故」という場面が起きやすいと予測される期間です。
重点が置かれている項目はもちろん、昨年の事故の状況からも今特に注意すべきことをしっかり確認しておきましょう。
《春の全国交通安全運動》
◎期間:令和6年4月6日㈯~4月15日㈪ 交通事故死ゼロを目指す日:4月10日㈬
【2024年の重点項目】
➀こどもが安全に通行できる道路交通環境の確保と安全な横断方法の実践
➁歩行者優先意識の徹底と「思いやり・ゆずり合い」運転の励行
➂自転車・電動キックボード等利用時のヘルメット着用と交通ルールの遵守
※東京都のみ独自の重点項目が設定されています。
➀こどもが安全に通行できる道路交通環境の確保と安全な横断方法の実践
➁歩行者優先意識の徹底と「思いやり・ゆずり合い」運転の励行
➂自転車・電動キックボード等利用時のヘルメット着用と交通ルールの遵守
➃二輪車の交通事故防止
警察庁がまとめ3月7日に公開された昨年の交通事故発生状況のデータがあります。
これによると、『昨年は死者数が8年ぶり、重傷者数は23年ぶりに増加に転じた』とのことです。事故発生件数は2014年から毎年平均4万件以上減少しており、コロナ禍が始まった2020年にはその平均4万件を3万件も上回って減少しました。コロナ禍による制限で在宅ワークが増え交通量も大きく減ったことが影響してのことでしょう。2021年と2022年もその減少幅はこれまでの10分の1程ではあったもののそれぞれ前年よりもさらに減らしていました。それが2023年になって増加したということですが、コロナが5類となり、様々な制限が解かれたことによる反動ではと推測されます。それでも10年前の2014年と比べると、事故件数と負傷者数は当時の半数近くまで減少し、死者数は約3割減少しています。
交通安全運動の時には毎回「交通事故死ゼロを目指す日」が設定されていますが、昨年は交通事故死ゼロの日はありませんでした。確定数では1968年以降(55年間=約2万日)の統計で、死者の発生がなかった日は2021年4月8日の1回のみだそうです。これだけ事故発生件数が減っていても死者数ゼロにすることが難しいことであることがわかります。
2023年の交通事故死亡者数ランキングTOP10は『1位:大阪、2位:愛知、3位:東京、4位:北海道、5位:千葉、6位:埼玉、7位:神奈川、8位:福岡、9位:兵庫、10位:茨城』となっています。基本的には人の多い県がランクインしていますが、人口10万人あたりの死者数にすると『1位:徳島、2位:三重、3位:青森』とランクインしてくる県はまったく変わってきますから、TOP10入りしていないからといって安心できるわけではありません。また昨年に比べて大きく交通事故死亡者数を増やしてしまった県もあり、関東圏では埼玉県と栃木県が挙げられています。この県では取り締まりが強化される可能性もありますし、特に気をつけて日々の運転をしていきたいですね。
昨年の交通事故発生数は307,930件、負傷者数は365,595人です。つまり毎日どこかで約844件の事故が起き、約1,000人の人がケガをしていることになります。しかも負傷者の約13人に1人は重傷(治療期間が30日以上)となっています。
人口で単純に試算した負傷者比率は『全国では435に1人、都道府県別では比率の高かった順に、静岡県で154人に1人、群馬県が157人に1人、福岡県が200人に1人』です。警察が把握していない事故や軽いケガも含めればその数はもっと高くなるでしょう。宝くじや懸賞に当たるよりもはるかに交通事故に遭いケガをする確率の方が高く、けして他人事ではないということです。
事故の類型・原因についてもみておきましょう。
死亡事故は昨年1年間で2,618件です。このうちもっとも多かったのは人と車両の事故で横断中(横断歩道以外の場所)が325件、次いで車両同士の出会い頭が274件、そして再び人と車両の事故で横断中(横断歩道上と付近を含む)が270件と、この3つで全体の約3割を占めます。人と車両の死亡事故では圧倒的に横断中のものが多いことがわかります。
この人対車両の事故で死亡した歩行者に焦点をあててみます。65歳未満で一番多いのは横断中の事故で全体の41.1%で、横断歩道上と横断歩道以外は半々の割合でした。驚いたのは二つ目の『路上横臥(ろじょうおうが)』です。道路上で寝込んだりした人がひかれる事故で、意外にも25.2%にもなります。この事故はそのほとんどが夜に起こっており、これに起因する死亡者の8割が飲酒によって寝込んでしまったものです。三番目に多いのが背面通行中(後ろから衝突される)で13.2%となっています。
65歳以上の歩行者でもっとも多かったのも横断中の事故ですが、ただしこちらは全体の73.4%も占めています。65歳未満との比率では約2.4倍です。横断歩道上で事故にあった人よりも、横断歩道以外で事故にあった人のほうが断然多く、道路を途中横断する人が多い傾向があることが読み取れます。また夜間に散歩中に事故にあった人で、反射材を着用していた人はいなかったということです。
原付以上の事故の第一当事者(事故の責任がもっとも大きい者)の違反のランキングでは『➀安全運転義務違反 1,358件、➁歩行者妨害等 193件、➂交差点安全進行 136件、➃信号無視 98件、➄最高速度超過 96件、➅通行区分 93件、➆優先通行妨害 69件、➇一時不停止 49件』となっています。桁違いに多くなっている安全運転義務違反には運転操作不適、漫然運転、脇見運転、動静不注視、安全不確認などが含まれていますが、その中でも特に多いのは漫然運転(ぼんやりしたり、考え事をしながらの運転など)の403件で、10年以上連続してTOPを走る死亡事故原因です。
自転車と歩行者の死亡・重傷事故も車両が絡んだ事故に比べれば少なく感じてしまいがちですが、年間に358件も起きています。その約4割が歩道が事故発生場所となっています。自転車の運転は24歳以下が約半数で、このうち15歳~19歳が約3割を占めていて学生が多いことが推測されます。発生時間帯も特に多いのが朝8時台・夕方16時台となっていて、学生の通学・帰宅時間と重なっているようです。
このように、交通安全運動でなぜそのような重点項目になっているかがデータからもよくおわかり頂けたと思います。
違反検挙数では毎年増え続けていたところ昨年は減少したという歩行者妨害ですが、まだまだ最も大きな課題であることは間違いありません。特に慣れない人が多く出歩く時期ですから、横断歩道のあるところはもちろん、「そんなことあるわけがない」ではなく「かもしれない」と考えて、心と時間にゆとりをもって毎日の運転にのぞみましょう。自分が歩行者・自転車であった時も注意を怠らず、その時に経験したこと思ったことも自動車の運転に活かせたら尚良いのではないでしょうか。上記に述べたとおり交通事故は他人事ではなくだれにも起こり得るものです。一生涯で考えると交通事故に遭う確率はかなりの高確率となります。痛い思いをしたり、人生の悪い方へのターニングポイントとなることがないよう気を引き締め直していきたいですね。