配送ドライバーが知っておきたい重い荷物を運ぶコツ
こんにちは!千葉・東京で軽貨物ドライバーを募集しているエアフォルクグループのホームページにお越し頂き、誠にありがとうございます!
このコロナ禍や高齢世帯の増加に伴い、軽貨物で配送する荷物にも水や米といった重量のあるものが増えています。
宅配業務では配達当日になって荷物の大きさや重量がわかることが多く、現場でうっかり腰を痛めてしまうということもしばしば・・。
腰を痛めてしまうと数日間仕事を休まなくていけなくなってしまったり、その後の業務に関わることもあり、収入減になるどころかひどければ仕事を続けられなくなることさえあるので、絶対に避けたい事態です。
そこで今回は重いものを運ぶコツについてみなさんと再度確認していきたいと思います。
「柔よく剛を制す」という言葉もあるとおり、相手の性質やうまく力を使うコツを掴むことで体に無理をさせず効率よく重い荷物も運べるようになります。
重い荷物を持ち上げる時は・・・
立位より座位や中腰の方が腰への負担は大きくなり、特に中腰で物を持った時の負荷は2倍以上だと言われます。
人の背骨はS字のカーブを描いていて、この構造が負担を分散させています。その中でも腰椎の部分は前に湾曲しているので、日常生活でも膝も曲げてこの湾曲を保つことを意識するのが大切です。
腕の力だけで持ち上げようとするなど力任せにやると、疲れも感じやすく、腕や腰を痛める原因になってしまいます。
【重い物を持ち上げる時の5つのポイント】
➀重心を低くする・・重心が高いと腰を曲げてしまいます。股関節や膝関節も曲げ、片膝をつくようにして腰を落とします。
➁重心と物体の距離を近づける・・重心を低くすると自然と物体との距離は近づきます。さらに抱え込むようにしてしっかり体に
寄せるようにします。
➂腰を丸めない・・腰を丸めた状態は椎間板への負担が非常に大きく、壊してしまうとヘルニアなどに繋がります。荷物を持ち上
げる時、腰を曲げたり反ったりしないで腰椎の前湾曲を保つようにしましょう。(腹筋・背筋両方使う)
➃体幹に力を入れる・・お腹をへこませるように力を入れると腹圧が高まり腰椎がより安定します。
➄脚の力も使う・・人の体で一番太い筋肉群は「太もも」です。この筋肉は日々立っている時や走ったり階段を上り下りする時も
常に体重を支えているので、普通は腕の筋肉よりもはるかに強く、両足も使うことで自分の体重くらいの重さ
の物まで持ち上げることが可能です。
上記を踏まえ、腕は「荷物を持つためのフック」くらいに考えて、スクワットの容量で腰を落とした状態から太ももの筋肉を使って上がるイメージで持ち上げると、思った以上に重たい物も持ち上げることができます。
また大きく重たいものを動かしたい時はもう一つポイントがあり、それは「接触面をできるだけ大きくすること」です。胸やお腹・腕・手のひら・顔は側面の広いところをしっかりつけ、持ち上げたい分腰を落として持ち上げます。
重い荷物を抱えて運ぶ時は・・・
体に荷物を密着させたまま腕を伸ばし(できれば肘を曲げずにロックするように)脇をしめ、背筋を少しだけ反らせると腰への負担も軽減されます。
荷物は角を持つようにし、手のひらの中央に荷物の角を置いて中指や薬指をしっかり使って荷物を支えると安全に運べます。
段ボールなどの箱を持つ時、手を対角線上にすること(手前が下の角)でも持ちやすく安定させることができます。
また重い荷物をその場で右から左へ移動させる場合やそのように人に渡す場合、方向転換をする場合などに気をつけたいのが、腰だけひねるように動かさないということです。腰だけを動かすと荷物と自分の体が離れ腕だけで持つ形になり、腰を痛めてしまいます。このような時は足の向きも腰と一緒に変えて歩幅も小さくして体全体で方向転換しましょう。
重い荷物を持ったまま階段を上り下りする時は・・・
玄関前のわずかな段差でも注意が必要です。ここでも荷物が体から離れないようにし、体全体で上り下りするという意識を持って下さい。階段で厄介なのは持っている荷物で足元が見えづらい・見えない点です。そこで「➀体の向きを斜めにして足元の視界をしっかり確保する➁足は八の字にし、ガニ股気味にする➂一歩一歩丁寧に上り下りする」と良いです。
重い荷物を含む複数の荷物を持って運ぶ時は・・・
慣れてくると効率よく荷物を運ぶために複数の荷物を一度に運ぶこともあるでしょう。そんな時は、前述の一ヵ所に負担のかからない持ち方をした上で重たい荷物は下に軽い荷物は上にという順で重ねて運びましょう。その逆では重心が崩れ荷物の落下や転倒のおそれもあります。
以上が重い荷物を扱う時のコツです。
筋肉はより太いほうが、また一ヵ所より複数ヵ所使った方が疲れにくく痛めづらいため、上記にも何度もでてきましたが「体全体で」という意識がとても重要になります。
上半身と荷物の重さを骨盤で受け止めていると感じられる時は疲労が少ないといいます。そういう感覚を正しく負担の少ない持ち方ができているかの目安にするのも良いですね。
コツを掴めば確かに思ったよりも重たいものも持ちあげたり運ぶことはできますが、いきなり自分の体重と同じかそれ以上の荷物を持つのは難しいですし、自分の体格・体力・健康度合いがまったく関係していないわけではないので無理は禁物です。同じ重さのものでも形が変われば体で感じる重さも運びやすさも変わってくるので、安全第一で探りつつ徐々に掴んでいきましょう。
加えて道具の利用も有効です。体を支えてくれるコルセットやサポーターをあらかじめ着用したり、滑り止め付きの手袋を使うのも良いですし、移動距離がある時や重い荷物の数が多い時は台車も活用していきましょう。
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